小さい子に教えるのが一番難しい。「気軽に楽しく」は生徒が言う言葉。先生が言っちゃだめです。



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小さい子や初心者向けに教えたい?


これからピアノ教室を始めよう!と思う先生の中には、
こう思ってらっしゃる方いませんか?

「私は音楽専門にやってきたわけではない。
やっぱり音大を出ている先生にはかなわない。
だけどピアノ歴はかなり長いし、自分の趣味として、
小さい子や、初心者の大人の人に音楽を身近に
楽しんでもらえる教室にしたいな…」と。

でも、ちょっと待って。
もしあなたがそう思ってるならそれはちょっと違います。

小さい子や初心者の大人の生徒さんになら教えられる理由は
なんですか?

するときっとこう答えるかもしれません。
「そんなに高いレベルまで教えられない。たとえば、バイエルとか
簡単なアレンジのポピュラーな曲なら教えられるから」

「本格的なピアノではなく、家庭で気軽に楽しめる音楽を教えていきたい」

あなたは先生です。
どんなに「気軽に楽しめるような」音楽を教える前に、
初心者には必ず「導入時期」というのがあります。

まったくゼロ、またはほとんどゼロから、
音符を読ませ、音価を理解させ、リズムを感じさせ、旋律を感じさせ、
それが楽譜と対応していることをまず理解させるようになるまでの過程、
まさに、小さい子や大人の初心者さんに指導するのが一番難しいのです。

どうですか?「小さい子や初心者の大人の生徒さん」にピアノを教えるのは
簡単じゃないって思うでしょ?

習い事は上達するために始めるものですよね。
はじめは「ド」しか弾けなかった幼稚園児だって、
右手と左手がうまく動かせない大人の人だって、
続けていれば、ショパンやベートーベンなんていうのも
弾きたいと思うようになるし、実際、弾くようになるんです。

「楽しむ」という言葉を履き違えて、
生徒さんを初心者さんのままにさせておくのはやめましょう。

あとね、これはどうでしょう?こういう声もよく聞きます。

「ソナチネくらいまでなら教えられる」
ソナチネくらいになるころには、中学生とかになって進学などでピアノ教室も
やめていくだろう、という憶測が働くんですね。
だからだいたい「ソナチネ」くらいでやめちゃうのよね。と。
最初からなんとなくピークをそこに持っていってしまう。
これでは、そのピアノ教室に入った生徒は不幸です。
あなたが習う側ならそういうピアノ教室に行きたいと思いますか?

これは、きっと先生の教えられるレベルの自信のなさから
くる
のかもしれません。

私もかつて、生徒さんのご紹介があったときどのくらいのレベルの生徒
なのかなぁ?とすごく気にしていた時期がありました。
そのとき、お友達の先輩先生が言いました。

「あのね、たとえすごくピアノが弾ける小学生だとしても、
marbleちゃんのやってきたキャリアにはかなわないんだよ?
それだけの技術を身につけようと今も腕を磨いてるんだから、
marbleちゃんの弾く音色や音楽的なものは小学生のそれとはまったく違うの。
それを教えていくのが先生なんだよ」って。

そして、こうも言ってくれました。

「生徒がレベルが上がれば、自分も弾いて練習しなきゃだめなんだよ。」
たとえば、自分はチェルニー40番くらいまでしかやってない。

これから入る生徒が40番に入るなら、あなたも当然弾かなければなりません。
バッハも同様。やってないなら自分が弾いて勉強すればいいのです。

「ソナチネくらいなら」教えられると思っているあなた。
「私はポピュラーピアノだから関係ない」というあなたも。
そこまで教えられる自信があるなら、
あなた自身のピアノの腕だってもっともっと磨けるはずです。

今の自分の実力でなんとかしようというのではなく、
自分も向上する気持ちを持たないといけない
ということです。

どこで線を引くかを先生が決めてはいけないのです。
先生は、生徒が弾きたいという気持ちがある以上、
それに真摯に答えて指導する義務があると思います。

あなたは生徒さんに高レベルの「お手本」を演奏してあげれる先生
になってほしいと思います。
やっぱり、人から人へ伝える手段として一番わかりやすいのは
「弾いてみせる」といういうこと。
一番説得力があります。

「先生ってすごい!」

この言葉、聞きたくないですか?
これはあなたの自己満足のためではありません。
生徒さんのためです。
自分はこういう先生について習ってるんだという誇り。
先生のように弾けるようになりたい、
生徒から尊敬されるようなピアノが弾けること。
これは、すごく大事なんですよ。

私だって、ピアノ教室を始めたころは、
それはもうピアノの腕はほんとに未熟でした。
それがわかっていたから、生徒を受け入れる責任の重さを
いつも感じてました。
だからピアノ教室を始める前から、先生についてレッスンを受け始めました。

そして、現実に「ド」から始まった生徒も、チェルニー40番を
弾きこなす生徒も増え、今それでびくびくしない自分がいます。
人から人へ伝えていくことのその先のことを考えて
教えていくために、常に上を目指してほしいのです。


この気持ちが「教えるプロ」になるための第一歩です。
そして、私の先生はすごくピアノが上手な先生だ!って
思ってもらえたらうれしいですよね?
生徒さんに負けない向上心を(^^