案外聞きにくい、「食べていけるの?」
「ピアノの先生」って昔から近所に数軒はありましたよね。
ある意味、職業としてベールに包まれている存在でも ありますよね(笑
タイトルにストレートに書いてしまいましたが(笑、 やっぱり気になることって 「ちゃんとそれを生業としてやっていけるのかどうか」 ということなんじゃないかと思います。
「教室所属か、個人教室か」でお話したように、 どこかの会社に属しているわけでもなく (音楽教室に所属している場合もありますが) 収入が生徒からの月謝になるわけで、生徒の人数に比例します。 ただ、個人でピアノ教室を始める場合初めからまとまった収入はありません。 まず、あなたがやらなければいけないことは「生徒募集」からです。 生徒募集をして、もちろん一気に何十人も集まるわけがありません。
とすると…。はじめに言うと、 特に個人で教室を持った場合は最初の1、2年はそれだけでは 食べていけないということを頭に置いておいてください。
ただ、徐々に軌道に乗ってくれば、自立できるくらいの教室になります。 その軌道の乗せ方があなたの工夫や、努力にかかってくるわけですが、 簡単には収入にはつながらないけれど、 それまでの過程というのが「自分の力で収入を得る」 ということの意義を感じることができると思います。
私もはじめは、アルバイトをかけもちしながらのスタートでした。 ピアノ教室を始めるにあたって、目標を立てました。
「自分と同じ年代のOLさんと同じくらいの収入を得たい」
「ピアノ教室として形にしたい」
やるならここまでやろうという気持ちがないと、 自分が輝けませんものね。だから夢は大きく!持ちました。
生徒も最初は一人。 初めて生徒が入ったときの嬉しさは忘れられません。 一生懸命教えました。それがご紹介などですこ~しずつ増えていきましたが 自立にはまだ遠く、お化粧品も買えないほど貧乏だったけど、 好きな仕事で自分の腕で収入を得ているという喜び はともて大きかったです。
そのうち、他のピアノ教室から頼まれて雇われの形で教えていたこともありました。 そのころには、バイトもすべてやめて ピアノ講師一本でやっていこうと自立への第一歩を踏み出した気がします。 着実に生徒は増えていったけれど、それでもまだ食べていける収入ではありませんでした。
でも、いずれは自分の教室だけでなんとかやっていけるようになりたいと思っていました。 そして、4、5年がたったころ、自分の教室の生徒も増えてきて雇われていたピアノ教室も辞め、自分の教室のみでやっていけるようになりました。
個人経営のピアノ講師には保障が何にもありません。 明日生徒がやめれば、来月から収入は減ります。 ピアノ教室というものが、入っては出るを繰り返す性質である以上、 安定した職業とは言えないのは事実です。 当然ボーナスなんていうのもないし、 自分の収入から、年金、保険、税金、すべて差し引いて、生活ができるお金が残るようになって初めて生活が落ち着くといえるかもしれません。
こういう仕事をしていると、勉強は常にしていないといけない。 そうすると、コンサートにでかけたり、書籍を買ったり、楽譜を買ったり、 楽器を買ったりする費用を全部領収書を別にとっておく。 すると、仕事のための経費というのを考えるようになります。 頂いたお月謝から経費を差し引いたものが、自分の収入と意識するようになります。
経費は毎年3月の確定申告で税務署に提出し、税金を納めています。
私は赤字のころから確定申告してました。 税務署の方にほめられましたよ(笑
確定申告をするのは、社会人の一員としてやっぱり 社会の役に立つ職業なんだと自覚するためでもあったし、 自分で開いた教室が、こういう形で認めてもらいたいという気持ちもありました。 そして確定申告をしておくと、たとえば自宅のところに 看板を上げてもやましいところが何もないからです。
さらに、ちょっとしたお小遣い稼ぎのためのパート感覚では決してないという自分の中での生徒さんへの配慮でもありました。 (生徒さんには言ってないですけども)
不安定な職業であることは否めないですが、 私自身の経験から言えば、そんな長い下積み期間を経て、自分のグランドピアノを買ったこと、車を買ったことなどなど この仕事で残るものを手に入れたという事実があります。 この不安定な職業ながら、20年以上やってこれました。 それは「食べていけるようになった」と言えるのかなと思います。
そこまで気合いいれないといけないの? 私はそこまでしなくてもいいんだけど…。
こう思ったあなた。
世の中は少子化が進んでいます。 いかに魅力のあるピアノ教室を作るかで 生徒が集まる教室と集まらない教室が決まります。 どのくらい一生懸命この仕事に気持ちを注ごうとするか、 ちょっと気軽になんていう気持ちでは、生徒は来てくれません。
あなたがやれる努力を敬遠して、すっごく努力してる同業者が ご近所に住んでいたらどうですか? そういう先生に負けないようにまずは、 「この仕事でやっていくんだ」という気持ちを持ってやっていくことで、 あなたの仕事に対するプライドを持ちましょう。 どんな業界でも同じように、この世界だって 頑張った分だけの結果が出ると信じることが大事です。
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